KEVLAR・Nomex・ゴアテックス等の最先端の素材が主流の昨今、Racing Siteだけは未だに革製なのであろう?
これまで「革」以外の素材が無かった訳ではない。
10年以上前になるが、「革より軽くて丈夫」のキャッチコピーでケブラー(KEVLAR)製RacingSuitがリリースされ一時普及したが、WGP(現MOTOGP)の方で禁止になり結局革ツナギにという経緯があった。
では何故禁止になったのかという事だが、決して破れた訳ではない。
何故かヤケドする選手が多くなったのだ。そしてそれが「ケブラー素材」によるモノだと結論が出たとの事。
ここで「革である必要性」がハッキリしてくる事になる。
どういう事かというと、ライダーは転倒すればマシンと離れ路面に接する!当然の事ながら尋常ではない速度で路面を滑走していく訳だ”
その滑走している時に「革」は体を守るために自らある仕事をしてくれているというのである。
“自ら”というのは滑走時「革」は路面に擦れて削れるのだが、その削れた「繊維」が摩擦によって生まれる「熱」をなんと放熱しているのだという!
まさに天然素材ならではのなせる技なのだ!!
対照に「ケブラー」は「革より丈夫な」というコピー通りに強い訳で繊維が「削れない」=「耐熱」という構図でライダーの体に熱を伝えてしまっていたのだ(>_<)
なるほど!革である必要がここに成り立ち、改めて自然界のパワーを感じる次第である(^^)
今後、様々な素材が生まれるであろうがいつの日か「革」に匹敵する素材を人工的に作れるのか人間のパワーに期待したいモノである。
さて、ツーリングユースの諸君も「革ツナギは高い・面倒」「革パンツで十分」「ライダースの方が着やすい」等と言わず、体を守る重要なアイテムの一つであるのだから是非革ツナギの重要性を再確認して欲しいモノである。
※:現在「ケブラー」は素材の特性を活かし「伸縮ニット」「軽量生地」と形を変え路面に触れにくい部分に採用され、運動性の向上・軽量化等に貢献している。

PRIDE1
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